カゼ八
神の道 無理ないと申して楽な道でないぞ、
もうこれでよいと云ふことない道ざぞ


神の道に無理は無いのに何故楽でないのかと云へば
私らの我があまりにも強過ぎるから

現代人類の我の強さは異常だらう

老若男女貧富貴賤頭の良し悪しに関はらず…
まぁ実の所問題になるのは我の強さではなく
我への自己同一化なのだが
同一化を解く為には一度極度に我を強化して
其れから完全に折るのがいいのかもしれない

だからこれはこれで
恐らくはいいのだらう


水十一
いくら我張りても我では通らんぞ。
我折りて素直になりて下されよ、
これでよいと云ふことないぞ。
いくらつとめても、これでよいと云ふことはないのざぞ。


何をどう修行したところで
これでよいと云ふことはない
目的地も終着点も無い
 ・ もまた目的地でも終着点でも無い
 ・ は “今此処” だから其れで終了になる訳がない
ただ ・ を見失ってゐる場合は
一つの仮の目的にはなり得るが
見出したら其れで終りと云ふ訳ではない


冬一
悪抱き参らせて進むところにマコトの弥栄あるのであるぞ。
神は弥栄ぞ。
これでよいと申すことないのであるぞ。
大完成から超大大完成に向って常に弥栄してゐるのであるぞよ。
宇宙は総てに於ても、個々に於ても総てよろこびからよろこびに向って呼吸してゐるのぞ。

よろこびによって創られてよろこんでゐるのであるぞ。
故によろこびなくして生きないぞ。
合一はないぞ。



何だか今の私らからするならば
遥かに遠い世界の話に聞こえるな


黒鉄三十七
宇宙は人間の心のままと申してあらうが。
宇宙は未完成のものと申してあらうが。
永遠に未完成であり、弥栄であるぞ。
そこに生命あり、喜びあるのぢゃ。
大神の中で、宇宙はなりなりてゐるのであるから、ナリ、永遠になるのであるぞ。
不変の中に千変万化、自由自在の存在を与へてあるのぢゃ。



人の心もまた永遠に未完成であり
弥栄である



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